2014年3月13日

いかなごの釘煮

いつも義父が40キロほど作ってうちやらご近所、親戚、友達と送り届けたおします。私が世話になっている料理店にも送ってくれ感謝の電話はうちにかかってきます。ありがたい限りです。

あの大震災の時も長田の家を解体し、避難の末やっとこさ見つけた垂水の家での初仕事はいかなごでした。家、醤油臭いと義母はぼやきまくっていました。今、東灘のうちの近所でもあちこちからいかなごの釘煮の香りが漂ってきます。スーパーでも昼網を待つ行列が出来ています。神戸から明石あたりに春を告げる毎年の風景です。この辺では奈良のお水取りより重要なことです。

なぜなら、殆どの人は自分の作品は食べません。配りまくったみなさんからの、おいしかったです、ありがとう、の声が何よりもありがたい、ただそれだけだからです。

実際、色んな所でいかなごコンテストが開かれています。出品しない義父ですが、ワシの方が美味い、と言っています。身内が言うのも何ですが、美味いです。ただ、義父は食べません。食べるのは自分の失敗作品と貰い物です。聞けばどこもそうみたいです。地区以外の友達は、けったいやなあ、と言います。私もけったいやなあ、と思います。

義父が、ワシはガンじゃあ、来年は死んでるどー、と言いまくるので、我々も洗脳され、今年が最後と普段よりたくさん送りました。今年は特に上々の出来でたくさんのみなさんから、滅茶苦茶おいしかった、ありがとう、の声が届きました。義父も鼻高々です。うちでも大好評で、残りわずかです。来年は食べられへんのになあ、と思っていましたら、義父からあほほど元気な声で電話がありました。私より長生きしそうです。

来年どころか一生食べ続けることが出来そうです。
明日はまた寒いみたいです。何着たらええねん。みなさんも御自愛ください。

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